KDDIは2021年10月9日(土)に横浜スタジアムで行われたプロ野球公式戦「横浜DeNAベイスターズvs中日ドラゴンズ」で、5Gネットワークを用いた「au 5Gスペシャルデー」を開催。スタジアム内の5G回線が充実したことで新しい観戦体験が可能になり、5Gエリアの拡大によって現地でもオンラインでもプロ野球の応援がさらに楽しくなることをPRした。
横浜スタジアムは2021年に入ってから5G回線を拡充し、スタジアム内のエリアで5Gの電波が入るようになった。これによってどんなことが可能になるかというと、動画などの大容量コンテンツを極めてスムーズに扱えるのだ。
KDDIと横浜DeNAベイスターズは2021年9月7日(火)から多視点ライブ映像配信アプリ「ベイスターズプライムカメラ powered by au 5G(以下、ベイプラと呼称)」のサービスを開始した。
ベイプラは横浜スタジアムの主催試合でTV中継とは異なる10視点以上の映像を配信。ユーザーが自分で視点を選んで試合を観戦することができる。2021年シーズンはβ版のため無料で視聴できる。
ベイプラの映像配信自体に5Gの技術を使っているわけではないが、アプリを使用するスマートフォンが5G回線の場合は、より素早く視点映像が切り替わる。
また、2022年シーズン以降はライブ映像だけでなく、リプレイ映像やオリジナル企画動画、見逃し配信、追いかけ配信、巻き戻し対応など、より便利に視聴できるアップデートを予定している。これらの映像がアーカイブで視聴できるようになると、5Gの大容量高速通信が絶大な威力を発揮する。
4番ゲート横には「au 5Gスペシャルデー」にちなんだ特別ブースを出展。12時の開門と同時にファンが列を作った。お目当ては好きな選手と一緒に記念撮影できる「BAY MOVIE ACTION! powered by au 5G」だ。チームの公式ホームページなどで事前に情報をチェックしており、ぜひとも体験したいと真っ先に駆けつけたファンが多かった。
このアトラクションは実在する風景にバーチャルの視覚情報を重ねて表示することで、実際に選手と一緒に撮影したように見える動画が作成できるというもの。しかも、その動画を自分のスマートフォンに保存できる。
ファンの方は佐野恵太選手、神里和毅選手、戸柱恭孝選手、石田健大選手、大貫晋一選手、三島一輝選手、山﨑康晃選手、今永昇太選手、宮﨑敏郎選手の中から好きな選手と人数を選び、画面の前で自由にポーズを取るだけ。
画面上部の四角の中にカメラが内蔵されており、画面内の選手の画像とカメラで撮影した画像を合成してくれる。
撮影が終了すると画面にQRコードが表示される。この動画加工に5Gの高速通信技術が活用されている。QRコードを自分のスマートフォンで読み取ると、選手との動画がダウンロードできる。
新型コロナウイルス流行以降、ファンは選手との接触が禁止されている。かつては試合前に記念撮影に応じてくれる選手もいたが、今は感染拡大防止の観点から選手と交流ができない。体験者は「このような形で選手と一緒に動画が撮れるのはうれしい!」と目を輝かせていた。
「au 5G スペシャルデー」開催に先駆けて、KDDIは「超えていこう。au×SPORTS 2021 秋キャンペーン」を実施。応募者の中から抽選で9組18名に当日のスタメン選手サイン入りユニフォーム1枚とSS席ペア観戦チケットがプレゼントされた。
スターティングメンバー発表後、選手たちがユニフォームに直筆のサイン。そのユニフォームがauブースに届けられた。ユニフォームを受け取った当選者は最高の宝物を手に入れ、満面の笑みを浮かべていた。
当日の来場者には3枚のチラシが配布されたが、そのチラシを持参して横浜市・横須賀市のau Style・auショップ・UQスポットに来店し、アンケートに答えるとauオリジナル下敷きがプレゼントされるキャンペーンも実施した。
こちらのプレゼント引換期間は10月31日(日)までとなっているので、試合当日に来場し、チラシがまだ手元に残っている人は対象店舗に足を運んでほしい。
「au 5Gスペシャルデー」のキャンペーン対象期間が試合後まで及んでいることからも分かるように、KDDIはスタジアム内の5G拡充だけを目指しているわけではない。
映像配信アプリのベイプラは現地で試合を観戦しながら視聴するのも楽しみ方の一つだが、スタジアムに足を運べない日の野球観戦をより楽しくする役割のほうがむしろ大きい。その場面で5Gがつながるかどうかが今後は重要なポイントになってくる。
KDDIは今、関東・関西の主要な鉄道路線や全国の商業地域などで5Gが利用できるエリアを順次拡大中だ。「ずっと、もっと、つなぐぞ。」をキャッチコピーに、より広い通信エリアとより良い通信品質を提供する取り組みを続けている。
5Gネットワークが拡大していくと、先端テクノロジー技術を取り入れて野球観戦はさらに進化を遂げていくのだろう。そんな時代の訪れが楽しみでならない。
文:保井友秀
© YDB